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“智”って何て読む?

意外と知らない、ファッション関係の言葉。知っていれば、ショップでの買い物もスムーズになるかも

知ってるようでよく分かっていないファッション関連の言葉って実はたくさんあります。そのひとつとして前回は“竜頭”を取り上げました。そして今回は“智”をピックアップ。何のことか分かりますか??

“智”はメガネにまつわる用語。簡潔に言えば、リムとテンプルの接合部です。“リム”はレンズを囲む縁のことで、“テンプル”は側面のアームやつるとも呼ばれる部分ですので、“智”とは要するにメガネのフロントの両端を指します。テンプルの開閉にともなってかなりの負担が掛かりますので、実は重要な箇所です。また、“智”をアクセントとして活用したデザイン性の高いフレームも増えてきています。

“智”は“ち”と読み、“智元 (ちもと)”という別称もあります。メタルフレームなどでは独立したパーツとして“智”を製作し、ロウなどでリムに取り付けることも。その場合などは“ヨロイ”と呼ぶようです。

その“ヨロイ”という呼び名は、戦国時代の鎧かぶとの肩部分に形状が似ているのが由来と言われていますが、“智”の起源は定かではありません。ただし個人的には、メガネが智の象徴であり、そのメガネの重要なパーツを“智”と呼んだのではないかと思ったりしています。メガネが開発された13世紀後半にメガネを必要とした人は、文字が読めるエリートのみだったのです。まさに智の象徴だったため、聖人や偉人の肖像に、メガネを描き足すこともあったようです。由来の真偽はさておき、“智”を知るだけでちょっと知的になった気がしませんか? (撮影:石井幸久)

このページは2013年08月 9日時点の情報です

メンズファッション

平 格彦

ライター、編集者、コラムニスト、[着こなし工学]ファウンダー。
出版社を経て独立。『Men’s JOKER』などの雑誌やウェブマガジンなどで執筆し、これまでに関わってきたメディアは50以上。
メンズファッションに関わってきた約20年の知見をベースにしつつ、着こなしの方法を科学的、多角的に分析して体系化している。

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