TIPS

赤ではなく、朱

パッと目に飛び込んでくるような朱色と墨汁のような黒色の漆を配したグラスは、置いておくだけで絵になるはずです

富山県高岡市の伝統工芸である高岡漆器は、螺鈿(らでん)の技法を取り入れた作風の幅の広さに特徴があります。螺鈿とは、あわびなどの貝殻の内側にある、虹色光沢を持った真珠層を薄い板状の素材に加工し、漆と組み合わせて、さまざまな表現を行なう技法です。

高岡漆器の「DEN」は、梅野聡氏をデザインディレクターに迎え、古来から親しまれてきた漆を、現代でも楽しめるようにとスタートしたプロジェクト。国産の天然木を素地とするシリーズのほかに、ガラスに螺鈿と漆を施したグラスのシリーズも展開しています。透明なグラスの半分に、朱や黒の漆を施したデザインはとても大胆で、職人の確かな技術が感じられます。

グラスの上部に漆を施したタイプは、漆ならではの口当たりの優しさが魅力です。グラスの側面に漆を施したタイプは、ガラスと漆、両方の口当たりの違いを楽しむことができます。グラスの下部に漆を施したタイプは、飲物を入れると、底面にある螺鈿の輝きがより一層増します。ガラスの部分の手触りはひんやりとしている一方、漆の部分はぬくもりが感じられます。ガラスと漆が奏でるハーモニーは、五感を楽しませてくれるでしょう。 (撮影:石井幸久)

DATA

写真左/「Old Glass - A」1万2600円、右/「Tumbler Glass - A」1万3650円(天野漆器 ※外部サイト TEL:0766-23-2151)

このページは2013年09月18日時点の情報です

カラーコーディネート

松本 英恵

パーソナルカラー、色彩心理、カラートレンド(流行色)などをふまえたカラーコーディネートの提案、カラーマーケティングやカラー監修などを行っています。似合う色、売れる色をテーマにしたコラムや講演もご好評いただいています。著書に『人を動かす「色」の科学』(サイエンス・アイ新書)などがあります。

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