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「眠れない人=片付けられない人」は本当か?

片付けられないから眠れないのか、眠れないから片付けられないのか? 睡眠と片付けとの意外な関係が明らかに

ゴミ屋敷のニュースが報道されるたびに、「私も多少、その傾向があるかも……」とドキッとしている人も多いのではないでしょうか? だからこそ「断捨離」など片付けのノウハウ本が、ベストセラーになっているのだと思います。

物が捨てられない、捨てられないのにどんどん買っては貯めこんでしまう……。このような症状を、米国では「hoarding disorder(買いだめ障害・貯めこみ障害)」と名付け、神経症、つまり立派な病気の1つとして診断されます。

米国睡眠医学会の調査によると、買いだめして捨てられずに、家の中に溜め込んで片付けられない人は、重い睡眠障害に陥っている可能性が高いことが明らかになりました。「眠れない」「眠っているのに眠気がとれない」などの睡眠障害は、記憶力や判断力の低下を招き、慢性疲労やうつ病などのリスクを高めてしまいます。

今回の研究結果について、研究者らは買いだめして片付けられずにいると、眠るスペースにまでモノが散乱し、いい環境で眠れなくなることで、睡眠の質がどんどん悪化することが睡眠の質低下に関連していると指摘。

そして、買いだめ障害や片付けられない人は、汚れた部屋に住みながら、捨てられない荷物を眺めて、常にどれを捨てるべきか悩みつつ、捨ててしまったあとの後悔を恐れて、結局は捨てられないという思考を繰り返している。そこから「自分は片付けられないダメな人間」だと自己嫌悪に陥って、さらに思い悩むことで、眠れない夜を過ごし、さらに睡眠の質が低下し、もうろうとした状態でどんどんものを買っては、溜め込んで捨てられない……。という悪いサイクルから抜けられないのではないかと分析しています。寝苦しい熱帯夜が続いていますが、この機会に、睡眠の環境を見直してみては?

このページは2015年08月19日時点の情報です

アンチエイジング

宇山 恵子

東京医科歯科大学非常勤講師、京都府立医科大学特任教授。医学・医療情報を正確にわかりやすく人々に伝え、患者さんと医師・医療スタッフの良好な関係を育む「医療コミュニケーション」が専門。海外アンチエイジング情報の翻訳、取材も行う。ジャーナリスト、ヨガ・書道講師、料理講師、メノポーズカウンセラー。

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