特集
予算3万円台! サイズもデザインも自由自在

【オーダースーツ】‟既製”の常識を覆す仕立ての良いブランド6選

今回「For M」編集部がオーダースーツ6ブランドを取材して分かったこと。それは、身体へのフィット感やトレンドを意識したデザインに仕立てられるのは言わずもがな、比較的リーズナブルな価格でスーツに求めるさまざまなリクエストに応えてくれるオーダースーツは、とにかく「良いことづくめ」だということ。既製スーツを悪く言うわけではないが、オーダースーツのほうがより”自分仕様の一着”に仕上げることができる。

 

オーダースーツ需要が高まりつつあるなかで、新旧を問わず注目度の高い6ブランドを厳選した。いずれのブランドも予算3万円台(税別)からオーダーできるので、オーダースーツ未体験の「For M」読者は、この機会にぜひ店舗に足を運んでみてほしい。

 

写真:高橋宏樹(P01、P03、P05)、加藤謙樹(P02、P04、P06)   文:土田貴史(P01、P03、P05)、倉野路凡(P02、P04、P06)

 

<INDEX>

◆001|KASHIYAMA the Smart Tailor

◆002|UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE'S

◆003|HANABISHI

◆004|DIFFERENCE

◆005|TAILOR FIELDS

◆006|FABRIC TOKYO

 

 

001 | KASHIYAMA the Smart Tailor

「KASHIYAMA the Smart Tailor」ならオーダースーツが‟最短1週間”で手元に届く!

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

オーダーしたスーツが採寸からわずか1週間で手元に届くと聞けば、急なプレゼンでスーツを新調したい、そんなときに「KASHIYAMA the Smart Tailor」は心強い味方になってくれるはず。

 

「KASHIYAMA the Smart Tailor」はどのようにして、他ブランドの追随を許さないスピードオーダーを実現しているのだろうか?

 

KASHIYAMA the Smart Tailor|カシヤマ ザ・スマートテーラー

株式会社オンワードパーソナルスタイル

KASHIYAMA the Smart Tailor|カシヤマ ザ・スマートテーラー

経営母体は、老舗アパレルメーカーの「オンワードホールディングス」。傘下に抱える有名ブランドの多彩な知見とともに、これまで百貨店の中・高価格帯部門で勝負してきた彼らが真剣に作る、3万円台からの本格オーダースーツとして「KASHIYAMA the Smart Tailor」が始動。サービス提供から1年目にして、すでに全国13店舗を構えるまでに急成長している。

 

■もはや神業! 出来立てのスーツを冷めないうちにお届け

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

中国・大連の自社工場から直送されるスーツは、上の写真のような圧縮状態で届く。専用の段ボールに梱包された状態は中身がスーツとは思えないくらいコンパクトだ

 

 

創業から91年を数える老舗「オンワードホールディングス」傘下の「オンワードパーソナルスタイル」が、“オーダースーツの民主化”をテーマに掲げ、新たにスタートさせたのが「KASHIYAMA the Smart Tailor」。その民主化たる定義が、採寸発注から最短1週間で完成したスーツが届く破格のスピード生産、そして3万円台から実現する納得のプライスだ。

 

「これまで工場との受け渡しで利用してきた“パックランナー”技術を応用することで、工場からお客さまの手元に完成したスーツを直送できるようになりました」と語るのは、オンワードパーソナルスタイルの竹田哲哉さん。竹田さんこそが、「KASHIYAMA the Smart Tailor」を立ち上げたメンバーの一員だ。

 

本来は目に触れない黒子技術を、逆転の発想で前面に打ち出した、アイデア力の勝利である。なにせ、この技術が最短で1週間納品を可能とした決め手になったのだ。もちろん一回の検品作業でミスを完全にチェックできる自信があった。

 

中国の大連工場から届くスーツは、高温で生地内の湿度を十分に取り除く処理が施された後に空気を抜き、圧縮パックされる。その密封されたパックを開けると、気化熱によりスーツはほんのりと温かみを帯びる。その温もりが直送というイメージに重なり合う。生地は十分に復元力のあるものだけが選ばれているので、数時間ほどで元通りになる。

 

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

圧縮パックから取り出して1時間程度ハンガーに吊るしておくだけで、スーツは自然と復元する。逆に言えば、復元力が十分にある生地のみが「KASHIYAMA the Smart Tailor」では選ばれている

 

 

納品までの1週間の内訳はこうだ。まずは採寸、受付で1日。その翌朝に数値化されたCAD情報が大連の工場に電送され、その日の朝までに生地をカッティング。その後、生地を馴染ませるためにしかるべき時間寝かせ、4日間で縫製完了。残り2日間のうちに中国・大連から航空便で完成したスーツが届く。

 

製造現場で小回りが効くのは、大連工場が自社工場であるがゆえだ。縫製工程は、わずか4日間。しかしこれまでのオーダースーツ品が経ていた工程を、何ひとつ省いていない。

 

 

■ベテランフィッターが自宅や会社で採寸してくれる!?

 

「目指したのは、日本人が海外に出たときに、いいスーツだねと褒められるようなスーツです」

 

「KASHIYAMA the Smart Tailor」の型紙はクラシコイタリアベースがひとつ。デザインで主張せずに、正確なフィッティングで主張するモデルだ。

 

ナチュラルショルダーで、ウエスト周りは少しだけ絞ったシルエット。ステーキで言えば、ソースをかけずに、塩コショウだけでいただくような、直球ストレート、肉質勝負の味わいである。だからこそ採寸が非常に重要となってくるが、そこは百貨店ブランドとして長年慣れ親しんだオンワードである。ベテランフィッターの層の厚みは、他ブランドの比ではない。彼らは年間200~300着分を採寸する経験豊富なフィッターばかりだ。

 

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

今回は「KASHIYAMA the Smart Tailor」の吉祥寺店で取材を行った。コンパクトなスペースには出来上がりを想起させるトルソーがレイアウトされており、スーツのお直しなどを行うリペア専用のスペースも併設されている

 

 

また、「KASHIYAMA the Smart Tailor」は訪問フィッティングにも力を入れている。およそ芝浦本社から片道1時間を目安に、出張可能エリアを設けているが(※詳細はHPで要確認)、出張採寸であってもエキストラチャージはかからない。出張を控えている多忙なビジネスマンにとっては、1週間のスピード配送、そして“パックランナー”技術による圧縮状態がむしろ好都合。そのままスーツケースに入れ、出張先で戻せば、シワも気にならない。出張直前がすなわち、スーツをオーダーする好機となる。

 

「KASHIYAMA the Smart Tailor」では次回以降の注文をより簡略化するために、HP内のマイページで自分の購入情報やフィッティング時にサイズを引き出すことができる。その情報を利用して、次のスーツをオーダーすることも可能だ。

 

ただしマイページに掲出される数値は、分かりやすくするためにあえて項目を控えめに露出している。逆にフィッターが図った数値は、マイページにあるものがすべてではなく、その人のクセ、左右のバランスなど、プロの目に留まったその先の数値がある。それらは、何らかの理由で変化していくものであり、できることならフィッターとのやりとりを省かないほうがいい。むしろその作業を重要視するがゆえに、「KASHIYAMA the Smart Tailor」は無償訪問フィッティングを提供している。

 

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

店舗のインテリアのみならず、スーツを梱包するパッケージやショップカードからも洗練された雰囲気が感じられる

 

 

■フィッターが勧めてくれる、あなたにフィットする‟等身大の一着“

 

「KASHIYAMA the Smart Tailor」では、長く着ることができるスーツがモットー。自由度が高いオーダースーツは、ディテールに凝ろうとすればいくらでも凝れるが、「お客さまの用途に合っていることが一番」と、竹田はさん話す。

 

「フラワーホールのボタンホールだけ色替えしたい」「もうちょっとパンツをタイトにしたい」という個々のリクエストは大いに結構。ただし、そうではないほうがいい場合は、竹田さん曰く、「しっかりお伝えします」。あくまでも、どういうシチュエーションのなかで、第三者はどう見るか。内勤か、営業か。座位か、それとも立位か。そうした個別の用途案件に照らし、フィッターは、オブザーバーとして機能する。

 

「生地についても、いたずらに高級な生地をお勧めすることはありません。営業職で毎日ハードに動き回るならば、化繊混紡でヘタりにくいものの方が合っている場合もあるんです」

 

「KASHIYAMA the Smart Tailor」では、およそ100種類の生地ストックを3万円、4万円、5万円にグルーピング。オーダーの際は、この生地選びからスタートすることになるが、フィッターとの会話のなかで自然と候補は絞られてくるから心配はいらない。

 

そのほかにディテール各所で「KASHIYAMA the Smart Tailor」ではオプション項目を用意しているが、フィッターは必要な提案を絞って説明してくれるから、彼らに従っていけばいい。もちろん分からないことは、素直に質問していいのだ。

 

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

■「KASHIYAMA the Smart Tailor」の着こなし

 

オーダースーツだからといってディテールで主張せず、ジャストフィットからくるトータルバランスで見せるのが「KASHIYAMA the Smart Tailor」らしさ。流行に捕らわれないイタリアンクラシコデザインを基調に、ウエストも絞りすぎず、あくまでナチュラルなテイストに仕上げている。

 

しかし一見、何でもないように見えていても、腰位置を高くして脚長効果を狙っていたり、ジャケットとパンツのボリュームを均等にして重厚感を出していたりと、しっかり小技が効いているのだ。

 

この竹田さん着用のスーツは、3万円のベーシックな生地を採用。遠目では無地のダークスーツに見えるが、寄るとチャコールグレーにホワイトの糸を掛け合わせたテクスチャーが見えてくる。オプションで共地のベスト、本切羽、水牛ボタンを選び、合計5万円弱の仕上がりだ。

 

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

ボタンを外すと、実際に袖が開く本切羽。こちらはオプションの仕様となるが、オーダースーツならではのディテールとして「KASHIYAMA the Smart Tailor」でも本切羽を依頼する人が多いそうだ。ちなみに袖ボタンの数に意味はないが、数が多いとドレッシーに、少ないとカジュアルに見える

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

裏地の種類も豊富。スタンダードな無地からドット柄のようなニュアンスのあるものまで、多彩に選べる。さらに真夏に向けて涼感が得られる背抜き仕様も選択可能だ

画像:KASHIYAMA the Smart Tailor

DATA

KASHIYAMA the Smart Tailor

オーダーコース【税別】:Smart Tailor ライン3万円(ウール+ポリエステル)/4万円(ウール100%)/5万円(ウール100%のインポート生地)/Established 1927 ライン6万円~

納期:採寸から最短で1週間程度(Established 1927 ラインは採寸から最短で3週間程度)

主なオプション:ジャケット(ボタン選定、ベント、裏仕様、裏地、ポケット仕様、袖口形状、ステッチ)/パンツ(ポケット仕様、裾口、スリット)

スーツ以外でオーダーできるもの【税別】:シャツ1万円~、パンツ1万500円~、ジャケット2万1000円~、ベスト1万500円~、シューズ3万9000円~

その他の特徴:2着目以降のオンラインオーダー可(ログイン機能あり)/出張採寸サービスあり(無料) ※対応可能エリアは以下のサイトでチェック

店舗数:全国13店舗/都内6店舗

問い合わせ先:KASHIYAMA the Smart Tailor カスタマーズサポート

TEL:0800-111-1570

URL:https://kashiyama1927.jp/

 

 

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