連載
カメラマン・湯浅立志のイチオシ

LEICA「ライカQ」――「価値が分からない人には酔狂な買い物ですよ」

写真:加藤謙樹   文:Tadack

 

湯浅立志

カメラマン

湯浅立志

1961年、群馬県出身。写真家。日本広告写真家協会(APA)会員、日本写真家協会(JPS)会員。雑誌、広告、WEBなどでモデル撮影から商品撮影まで幅広く撮影。撮影のみならず、デジタルフォトに関する執筆、セミナーなどにも多数登壇する。「1961’s Photographer」(2017年)はじめグループ展にも多数参加。玄光社ウェブサイト「Shuffle」では「Lightroom 実践力アップ講座」連載や自身のブログなど同業カメラマンたちからも支持を集める。

 

■「しっかりピント合わせないとピンボケを連発しちゃうんですよ」

 

「ライカのカメラって、僕みたいなプロのカメラマンにとっても憧れの存在。昔からライカ銀座店に行っては、『ライカM』というモデルを試し撮りしていました。でも、『ライカM』はオートフォーカスじゃないから、ピントはすべてマニュアル操作。

 

これがどうしても馴染めなくて、しっかりピント合わせないとピンボケを連発しちゃうんですよ(笑)。なので、購入まで踏み切れませんでした」

 

と語るカメラマンの湯浅さん。仕事では国産メーカーの一眼レフを愛用しており、ライカのカメラはあくまでもプライベート用という前提。そうなると、マニュアルフォーカスという部分がどうしても購入のネックになっていた。

 

そんなときに登場したのが、今回 ”イチオシ”として挙げてくれた「ライカQ」だ。マグネシウム合金のボディに、トップカバーは無垢のアルミニウムを削り出した、ライカらしい美しい仕上がり。このサイズには珍しくフルサイズの撮像素子を持ったレンズ一体型のデジタルカメラだ。

 

画像:ライカQ

これが新時代のライカ。マニュアルな操作性ながらWi-Fi機能を搭載。撮影した写真や動画をデバイスに転送することも可能

 

「後輩のカメラマンが、『ライカQ』の宣伝に出ていたのをたまたま見つけたんです。その記事を読んでみると、なんと『ライカQ』を仕事にも使っていると書いてあって。これは、買う言い訳にもなるぞと思って、ライカ銀座店に行ってみたんです。

 

実際に触ってみたら、オートフォーカスが速くて合わせたいところにピントが合うし、質感とか触り心地がすごくいい。どうしても欲しくなって。数日悩みましたが、思い切って買ってしまいました」

 

画像:「他社の最上位機種でもこのボケ感は出ません」

「ライカQ」で湯浅さんが撮影(レンズ:28mm/f1.7、シャッタースピード:1/200sec、絞り:F1.7、ISO:100、撮影地:銀座)

 

 

■「他社の同クラスのカメラでもこのシャープネスは出ません」

 

スマホのカメラ性能が上がり、誰でもブレずに最適な露出で撮影できるこのご時世において、超高額とも言える「ライカQ」。その使い心地についても、独特だという。

 

「ライカを使ってみると分かるのですが、『カメラはどうあるべきか?』という思想がすごくしっかりしている。『ライカQ』の場合、オートフォーカスとマニュアルフォーカスの切り替えは、ロックボタンを押しながらフォーカスリングを回すだけでできますし、シャッター速度の変更もダイヤルを回すだけ。絞り優先など、モードの概念はありません。

 

普通まずはモード切り替えをして、設定を変えて、と工程が多いのですが、ライカはすごくシンプルなので、瞬時に好きな撮影方法を実行できる。撮影者がどうしたいのかを考え抜いた設計なんですよ」

 

また、レンズは28mmでF1.7と非常に明るい。広角だけど、背景がボケるといった独特な写真が撮れるという。

 

「スマホの写真もキレイですが、スマホは加工アプリを使わないと背景がボケない。『ライカQ』の写真はその対極の仕上がりとも言えます。また、2400万画素という画像サイズはほとんどのプロカメラマンがメインで使っている画素数です。

 

他社の同クラス(フルサイズ2400万画素)のカメラでは「ライカQ」以外すべてローパスフィルターが入っていますが、ローパスフィルターは入ってきた光を一度ぼかすということをするので、どうしてもシャープネスが落ちます。その点、『ライカQ』はプロが使っているほかのカメラよりもシャープな写真が撮れます」

 

画像:「価値が分からない人には酔狂な買い物ですよ」

モード選択という概念がないので、シャッタースピードや絞りなどは撮影者が自在に調整できる。「カメラはどうあるべきか?」という問いを体現している

 

■「価値が分からない人には酔狂な買い物ですよ」

 

湯浅さんが「ライカQ」を購入したのは約2年前。購入当初はうれしくて毎日持ち歩いていたそうだが、最近はそれも落ち着き、主に旅行時のスナップ用に愛用しているとのこと。それでも、カメラを肩からぶら下げていると頻繁に声をかけられるそうだ。

 

「カメラ好きなおじさんが多いんですけどね(笑)。日本はもちろん海外でも『ライカですか、いいカメラですね』って声をかけられます。分かる人に分かってもらえるというのはうれしいですし、そういうときに、買って良かったと思います」

 

湯浅さんの「ライカQ」は現在は販売していないチタングレー。過去にもコラボカラーなどの限定カラーがいくつか存在し、最近ではsafariと銘打ったオリーブグリーンが発売されている。

 

「限定カラーを見かけるたびに欲しくなってしまうんですけど、デジカメに60万円なんて、価値が分からない人には酔狂なことですよね。

 

でも、箱を開けるところからワクワクするカメラなんて、ライカだけ。高級車や機械式腕時計のように所有欲を満たしてくれるカメラってライカだけなんじゃないかな」

 

画像:LEICA┃ライカQ

DATA

LEICA┃ライカQ

価格:60万4800円~(税込)

レンズ:ライカ ズミルックス F1.7/28mm ASPH.

撮像素子:フルサイズCMOSセンサー

総画素数:2630万画素

有効画素数:2420万画素

サイズ:幅130×高80×奥行93mm

重量:約640g(バッテリー含)

問い合わせ:ライカカメラジャパン カスタマーケア

TEL:03-6215-7072

URL:https://store.leica-camera.jp/camera/q

 

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この情報は2018年9月11日現在のものです。

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