連載
〈神々は細部に宿る〉コラム:カーフより貴重な職人泣かせの革

極上の質感と柔らかさを備えた「ベビーカーフ」とは

「ベビーカーフ」とは、生後3か月未満の仔牛の原皮を用いた革のこと。わが国では「カーフ」とは生後6か月未満の仔牛の原皮を用いた革を指すが(欧米では生後2年未満と基準がゆるい)、そのなかでもさらに若い仔牛のものなので、革質のキメ細やかさや柔らかさには特筆すべきものがある。

 

ここ数十年、世界的な人口増加にともない成牛の食肉需要はますます多くなる一方で、特にヨーロッパでの食の嗜好変化が影響し、仔牛のそれは以前に比べ逆に減少している。さらには今から約20年前に大流行した狂牛病が追い打ちをかけ、良質なベビーカーフは今や超貴重な革になっている(言われてみれば当たり前だが、牛革はあくまで食肉の副産物として生まれ出る資源なのだ)。

 

今国産シューブランドとして注目を集める「Makers」で使用しているイタリア・インカス社のベビーカーフは、そのなかでも極上品。履く人の足に寄り添うようなソフトさが何よりもの魅力だが、それゆえにシワ無く立体感を出すのが難しく、作る人泣かせの革でもある。

 

 

撮影:山田英博 文:飯野高広 撮影協力:Makers

 

 

 

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この情報は2018年8月3日現在のものです。

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