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クラフトビールコラム #10:世界三大ビール大国の個性

ドイツ、ベルギー、イギリス。ビールの世界三大王国の個性とは?

古代からビール造りが行われてきたこともあり、長いビール史をもつヨーロッパ諸国。ヨーロッパと一言でいっても、それぞれに歴史や文化などの背景があり、ビールの特徴は国によってさまざまだ。

 

たとえば、ドイツでは1516年に「ビール純粋令」が施行された。ビール純粋令とは、大麦、ホップ、水のみを原料とすることを定めた、食品の品質を保証する世界初の法律だ。この法律がドイツのビールの品質を飛躍的に上げ、今でも守られ続けている。また、ホップを使うことで日持ちするビールの原型を造ったり、「下面発酵」のラガービールを発明したり、醸造技術においてもドイツが果たしてきた功績は大きい。毎年9月の下旬から2週間、ドイツのミュンヘンで開催される世界最大のビールの祭り、オクトーバーフェストにも世界中から大勢の人が訪れる。

 

スタイルに厳格なドイツとは違い、多様性が魅力と言われるのがベルギーのビール。小麦のビール「ヒューガルデン」などは日本でも有名だ。副原料のほかに、コリアンダーやオレンジビールなどの香辛料を使ったり、野生酵母を利用し、昔ながらの自然発酵技術で醸造したり、地域性を活かした個性豊かなビールが造られてきた。カトリックの修道会、トラピスト会の修道士が造る「トラピストビール」も特徴のひとつ。長年引き継がれてきた伝統の味わいが、多くのビールファンを魅了している。

 

また、イギリスには、リアルエールを中心とした文化がある。マイクロブルワリーで造ったビールをパブのセラーで貯蔵し熟成させ、頃合いを見計らって提供するのが特徴だ。温度調整などのビールの管理や提供するタイミングの見極めは、まさに職人技。イギリスを代表するビールとして今も親しまれている。パブは、以前は「エールハウス」とも呼ばれ、お酒を飲む場所だけではなく地域の人が集まる場としても活用され、今のパブ文化が形成されてきた歴史もある。

 

ほかにも、ピルスナーが生まれたチェコ、酵母の純粋培養法が発明されたデンマークなど、ヨーロッパ各国それぞれのビールが文化として根づき、多彩で独自性の高いビールが楽しめる。

 

撮影:貴田茂和 文:橋村望 撮影協力:Far yeast Brewing

 

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この情報は2018年4月28日現在のものです。

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