2014年にスタートした、キリンビールの「スプリングバレーブルワリー」プロジェクトを皮切りに、大手メーカーがクラフトビール事業へ参入。コンビニやスーパーで、各メーカーの造る商品を頻繁に見かけるようになった。
そして、「アサヒスーパードライ」などの主力商品を持ち、ビール系飲料でシェアナンバー1を誇るアサヒビールも、2017年7月、直営店のみで提供していたクラフトビールを外部の飲食店への販売を開始するなど、クラフトビール事業への本格参入を表明した。「茨城マイクロブルワリー」の新設、本社隣の「隅田川パブブルワリー」の改装など、合わせて約10億円の設備投資を行ったことは、ビールファンの間で大きな話題となった。
アサヒビールは1994年に地ビール製造会社「株式会社隅田川ブルーイング」を立ち上げ、「東京第一号の地ビール」を生み出したパイオニアとして、このタイミングで、改めてクラフトビール事業を強化した目的とは何なのか。ビール業界を牽引してきたアサヒビールが考えるクラフトビールについて、「アサヒビール株式会社」開発プロジェクト部部長の藤本健氏に話を聞いた。
撮影:貴田茂和 文:橋村望 取材協力:TOKYO隅田川ブルーイング