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ビジネスマンたちよ、ワイルドサイドを歩け――蛭子能収【第3回】

人生いろいろ、ゴールもいろいろ。結局は“自分にとって”何が大事かってこと

【質問5】
40歳を過ぎて、人生の目標が分からなくなってしまいました。そこそこ出世もでき、結婚もして子どもも生まれて、住宅ローンを組んで家も買いました。けれど、「オレはこのまま死んでいくのか……?」なんてことを考え始めたら、何もかもがつまらなくなって……仕事でもプライベートでも張り合いがないのです。蛭子さんはどういう“張り合い”、もしくは“目標”を持って毎日を生きているのですか? ぜひお聞かせください。(42歳:男性/国家公務員)

 

蛭子:公務員なんですか? うらやましいですよ。収入も安定しているし。あえて俺の“目標”みたいなものを挙げるんだとすれば、「仕事をきちんとこなして、きちんと収入を得たい」ってことですから。

 

とにかく安定した収入が欲しいです……額面は今ぐらいがちょうどいいので、この状態をキープし続けることができれば嬉しいですね。

 

──我々からすれば、現在でも十分安定しているように見えますが……?

 

蛭子:いやいやいやいや! この仕事は分からないです、ホントに。なくなるときはパッとなくなっちゃう……。やっぱり、普通の企業に勤めている方々と比べれば明らかに不安定だし、そういう危機感は常にあります。

 

──その「危機感」を少しでも払拭するための、蛭子さんなりの“対策”はありますか?

 

蛭子:依頼された仕事は断らない、コレに尽きますよ。でも、あんまり辛い仕事ばかりだと不満が沸々と湧いてきて……。「このままだと頭がヘンになっちゃう!」って線まで来たら、突然パッと逃げちゃうかもしれませんね(笑)。

 

──蛭子さんが「突然パッと逃げ出したくなる」ラインとは、どのあたり?

 

蛭子:たとえば、プロデューサーさんから「蛭子さん、ここではこういう発言をしてね」みたいなことを何度も命令されたら、ヤバいですね。台詞をばっちり決められて、自分の意見をちっとも言えないと、テレビの仕事からは逃げないけど、そのプロデューサーさんからは逃げちゃう気がする……。

 

──ギャラが法外でも、やはり嫌?

 

蛭子:嫌ですねー。自分が思っていないことを、さも思っているように語ることが、俺にはたぶん相当なストレスなんです。

 

あと、あんまり危険すぎる仕事も嫌。バンジージャンプとか……。

 

──それは、「長生きがしたい」という意味も含まれているんですか?

 

蛭子:「長生き」は、すごくしたい。俺、「死ぬこと」が一番怖いんですよ。だって、「自分」という存在自体がなくなっちゃうんですよ! 「死後の世界」ってなにもないんでしょ? もう、むちゃくちゃ怖いじゃないですか。

 

──ならば当然、健康にも気を使っている、と?

 

蛭子:特に、そんなには……(笑)。

 

(マネージャーさんが横から)蛭子さんはよく歩きますね。ほかの芸能人の皆さんと比べればクルマ移動は断然少ないです。今日も電車でここ(※蛭子さんの所属事務所)まで来ていただきました。酒もタバコもやりませんし……。

 

──つまり、蛭子さんの「人生の目標」は「長寿」ってこと……?

 

蛭子:正確には「死なないこと」かな? 自殺なんてとんでもない! 誰かに殺されるのも絶対に避けたいので、普段から人の恨みを買うようなことは極力しないよう努力しています。プラス、笑って楽しく長生きできれば最高! 自分が好きなように動けたら、なお良し!!

 

ただ、一応家族がいるので、「家族の喜び」も頭に入れておかなきゃダメですよね? だったら、「自分の喜び」は多少我慢してでも、そっちを優先しなきゃいけないのかな……なんてことも最近は考えるようになりました。

 

もしかすると、今の俺は「自分の好きなこと」をかなりセーブしている状態なのかもしれません。現に、ここ数年はあんなに大好きだった競艇にも、休日ですら滅多に行かなくなりましたから……。

 

>>【最後の質問】蛭子さん、今、幸せですか?

 

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