連載
ビジネスマンたちよ、ワイルドサイドを歩け――蛭子能収【質問4】

人生いろいろ、ゴールもいろいろ。結局は“自分にとって”何が大事かってこと Vol.2

【質問4】
蛭子さんはご自身の漫画(お仕事)について批判されたとき、どのような反応をされるんですか? 雑誌編集の仕事をしていて、新刊が出るたびに好意的な意見もあれば「ここまで言われるのか」というような否定的な意見もあるかと思います。(27歳:男性 / 編集プロダクション勤務)

 

蛭子:そりゃあ、褒められるとうれしいし、「分からない」とか「つまらない」と言われたら、「この人たちにもおもしろいと褒めてもらえる漫画を描かなきゃな」とは、ちょっとくらい反省しますけど……。

 

まあ、誰にでも好みっていうものはありますから、俺の漫画が好みじゃない人に自分の作風を押しつけるわけにもいかないし……「それはそれでしょうがない」と、最終的には自分を納得させちゃっている。

 

──「おもしろい」、あるいは「つまらない」と指摘された部分を、今後の作品に反映させることはありますか?

 

蛭子:ほとんどしないですよ(笑)。よく漫画家のドキュメンタリー番組とかで描いた原稿を「つまらないから」といって、自分でビリビリ破っちゃうようなシーンがあるけど、そういうことも絶対にしないです。どんなにおもしろくなくても一度描いた作品は、かならず世に出します。

 

──それはなぜ?

 

蛭子:面倒くさいから……(笑)?

 

同じ絵を最初から描き直すのって、相当な苦行なんですよ。「ええい、コレでいいや!」って出したら、たいがい使ってくれますし、現に「コレ、蛭子さんつまらないよ」って突っ返された経験もありませんし……。

 

あと、描き直すことによって〆切りを破るのもイヤ。基本、時間や約束事はきちんと守る性格で、人と待ち合わせしても、おおかた俺のほうが先に着いています。

 

──僕、実は20年近く前に、蛭子さんが某私鉄沿線の駅のホームで立ちながらイラストを描いているところを目撃したことがあるんです(笑)。

 

蛭子:え〜! 覚えてないなぁ(笑)。それが本当に俺だったら、よほど〆切りに追われていたんでしょうね……。

 

──なるほど。では、冒頭に質問したやりたい仕事ができずに悩む相談者への答えは?

 

蛭子:う〜ん……「人間、なんのために仕事をしているのか」と問われたら、俺は「お金をもらうために仕事をしている」「お金を得るために社長に使われている」と答えます。ですから、「社長の言うこと、お金をくれる人の言うことはよく聞くようにしよう」、そして「約束事はきちんと守ろう」……そこらあたりじゃないでしょうか?

 

──つまり、「好きなことを仕事にする」といった幻想は捨てなさい……と?

 

蛭子:かもしれませんね……。

 

──「かもしれません…」って(笑)。

 

「好きなことを仕事にする」なんて幻想……これはあくまで蛭子さん個人の仕事に対する考え方ではあるが、今のご時世、「仕事はお金をもらうための手段」と考えている人は、意外と少なくないのではなかろうか。

仮に、そう割り切っているのであれば、「原稿をより完ペキに仕上げたいので、納期をあと1週間だけ延ばしてください」というのはお門違いであり、「期限内に100点満点の80点を出す安定感」こそが真のプロフェッショナル。それが蛭子能収の仕事論なのだ。

一方で「この会社で成し遂げたい夢や野望がある」と、その仕事に強い思い入れを持つサラリーマンがいるのも事実。「蛭子さんに夢や野望はあるのか?」「お金で幸せは買えるのか?」と疑問を持つ人もいるだろう。

次回、蛭子能収インタビュー最終回は、自身の「幸福論」について語っていただくことによって、これらふたつの疑問を紐解いてみたい。

 

>>【第1回】蛭子さん教えてください「KYなのに愛されているのはなぜ?」はこちら

>>【最終回】蛭子さんの幸せを構成する「マネーワイフバランス」という考え方はこちら

 

 

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この情報は2016年10月12日現在のものです。

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