連載
熱い男たちの金言を聴け!

現場で培ったマクロな視点が業界の未来を切り開く

答えが出るまで考え続ける「不諦力」

「業界内の経営者・幹部クラスには彼を支持するファンが多いです」と語ってくれたのは、前回登場した株式会社オープンエイトCEO、高松氏。自分が体育会系の熱量をもつ経営者ならば、今回のSupership株式会社でCMOを務める菅原健一氏は、ロジカルでクールなタイプの経営者だという。その理由は菅原氏のバックボーンにあった。

 

菅原氏は宮城高専(現・仙台高等専門学校)を卒業後、プログラマーとしてBSI(現・MKI〈三井情報株式会社〉)でキャリアをスタートした。ケータイ課金サービスや着メロ、着うたと常にその分野の黎明期を手探りで突き進んできた。そのとき、現場で培ったのが「一番考え抜いた者が、頭ひとつ飛び抜ける」ということだった。

 

数社の企業を渡り歩きながら、プロジェクト単位で仕事を請け負った。IT業界のみならずPR会社に務めたこともあったという。プログラマーとしてキャリアをスタートしたが、ITが媒介するあらゆるビジネスに介入し、個人・法人問わずさまざまなプロジェクトを立ち上げた。

 

ただし、どこにいてもキャリアのスタートで獲得した仕事への向き合い方は、変わらない。答えが出るまで考え続ける「不諦力」こそ、現在活躍するアドテク業界で菅原氏に厚い人望が寄せられている所以である。

菅原健一(すがわら・けんいち)

Supership株式会社

菅原健一(すがわら・けんいち)

1977年、宮城県出身。宮城工業高等専門学校卒業後、1997年にBSI(現・MKI〈三井情報株式会社〉)に入社。携帯電話サービス黎明期にプログラマーとして活躍する。当時から潮流の速い業界で、会社立ち上げや新規事業開発などさまざまな職種に従事。その後アドテクノロジーの分野に傾倒し、2013年、株式会社スケールアウトCMOに就任。株式会社medibaを経て、現在にいたる。

新しい業界で常に突破口を見出し続けた

■安請け合いしてでも考える

「携帯電話が誕生してサービス競争が始まり自分がその業界に飛び込んだとき、右も左も分からない状態でした。いま振り返ると、プロデューサーもエンジニアもクライアントも文字通り手探りで、未成熟で未開拓な分野にみんなが突き進んでいた時代でしたね」

 

そんなカオスな状況の中で体得したのが「誰もやったことのないことは、一生懸命やったやつが勝つ」ということだったと菅原氏は語る。携帯電話にまつわるサービスからウェブやメディアへと自身の主戦場を変えてきた菅原氏。どこにいても無理難題が突きつけられ、その都度、新たな突破口を見出し続けた。

 

「“新しいことに挑戦する”という姿勢が自分の根底にあるので、ときには安請け合いもします。とくに30代は新しい挑戦の繰り返しでした。仕事を請けたからには全力で応える、目の前の課題と真摯に向き合って、諦めずに考え続けました」

 

インタビュー中、「とにかく考える」という言葉を繰り返していたが、そこには菅原氏なりの数字に対する自論があった。

 

「数字目標というのは達成できるものだと思っています。達成できない数字を目の前にしたとき、小手先ではなく、これまでに存在しなかった新しい方法やチーム全体で考え抜いた解決策で切り抜けることが大事なのです。

 

いろいろな会社を見させてもらっていますが、営業部が陥りがちなのが個々で数字のノルマをもってしまい、個人主義になるケースです。数字だけを追っていれば、部署的にも、会社的にも御の字。しかし、数字を達成すること自体はそれほど難しいことではないと思っています。

 

その期の目標数字の少し上を目指すだけなら方法はいくらでもあります。ただコンスタントに安定して達成し続けるには、課題に対する本質的な解決がなければ会社のためにはなりませんし、ひいては業界のためにならないと思っています」

 

経営に携わる者として、業界全体のスキームを考えて行動している経営者はどれくらいいるのだろうか。菅原氏の業界内からの厚い人望は、日進月歩のアドテクノロジーの未来についても深く「考えている」からに違いない。

 

最後に、「会社の業績だけを追い求めるのではなく『業界成長率』を考えれば、おのずと個々の仕事のやり方も変わってくる」と語ってくれた。菅原氏は、いわゆる体育会系特有の“熱さ”をもっている男ではない。想いを内に秘めたタイプであるが、熱い男であることに違いはない。

画像:数字はあくまでも達成目標。何を実現できるか考えることが業界の貢献につながる。

菅原健一が選ぶ“熱い男”

次回の“熱い男”は伊藤羊一氏だ。エリート銀行マンから大手文具・オフィス家具メーカー「プラスグループ」を経て、現在はヤフー株式会社に勤務。「グロービズ経営大学院」で講義をもつなど、活動の幅は広く菅原氏も太鼓判を押す熱男。乞うご期待!

 

DATA
Supership株式会社

設立:2007年12月
所在地:東京都港区南青山5-4-35 たつむら青山ビル
社員数:240名
事業内容:インターネットサービス事業・広告事業・プラットフォーム事業 その他

 

イラスト:森宏 文:ヤマダタクリュウ(編集部)

 

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この情報は2016年4月1日現在のものです。

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