連載
ワインを知るためには国産を飲むべし

ニッポンの食卓に日本ワインが並ぶ日

ワイン愛好家たちの間で、人気を博す日本ワインのイベント「LIFE with WINE」11月に行われた第9回から早3ヵ月――。2月某日、都内ベイエリアで10回目となる「LIFE with WINE #10 日本ワインルネッサ~ンス!!」が行われた。

 

過去最大規模となる今回は、40ワイナリーが手がけた136種のワインが会場に運ばれ、そのうち37のワインの造り手たちが参加した。第1部、第2部それぞれ400枚のチケットは完売、造り手たちから直接提供されるワインに、多くの日本ワインファンが酔いしれた。

 

文・写真:ヤマダタクリュウ(For M)

 

画像:日本ワインイベント風景

会場で青いTシャツを着ているのはワインの造り手たち。実際に造り手たちと話しているうちにワイン造りに挑戦するという人も

 

 

■日本ワインが人気のワケ

全400名分のチケットが即日完売したのにはワケがある。造り手たちを目の前に、彼らが丹精込めて造ったワインを飲むことができ、通常こうしたイベントに参加することが珍しい「ドメーヌ・タカヒコ」はじめ、希少なワイナリーが参加しているからだ。

 

さらに、過去最大規模となる40のワイナリーが参加しているのも、日本ワインファンにとっては大きな魅力だ。北は北海道、南は宮崎まで全国のワイナリーからその土地土地の個性を織り交ぜた、自信作のワインが提供された。

 

「日本ワインファン」と言っても、名門ソムリエスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」に通う人から、「日本ワイン」をきっかけにワイン好きになった人まで、年代、好み、知見の異なるさまざまな人が集っている。「日本ワイン」が多くの人を魅了するのは、こうした裾野の広さが関係しているのかもしれない。

 

ワイン好きというと、高尚な趣味にも思えるが、長野や山梨と言った有名な産地のみならず、全国津々浦々のワインが楽しめるとなれば、馴染みの地名のワインを飲んでみたいという気にもなり、身近に感じられる。

画像:日本ワイン

会場には136種のワインが並んだ。エントランスで配布されるシートに書かれた銘柄や品種を見ながら気になったワインを注文する

 

■作り手たちとの触れ合いを通して

グラスを持って歓談している来場者のなかを、ボトル片手に会場内を行き来するのはワインの造り手たちだ。空いたグラスを手に「○○ワイナリーさーん」と呼び止めて、次の一杯をもらう。

 

どんなワインなのか、香りや味わい、特徴をていねいに語ってくれる造り手に、(酔いのせいだけでなく)恍惚とした表情で耳を傾ける来場者たちの姿があった。

 

真剣にワインについて質問をする来場者に造り手たちも真摯に答え、会場の方々で“熱い”ワイン談議が行われていた。また、イベントに料理を提供している飲食店も、自店で日本ワインを提供する「日本ワインファン」たちだ。バケットやチーズなどワインとマッチする料理はもちろんだが、お好み焼きや筑前煮なども振る舞われ、来場者たちは日本ワインとの日本食のマリアージュを楽しんでいた。

 

そして何より、「LIFE with WINE」を主宰するイベンターも、このイベントを育ててきた「日本ワインファン」だ。造り手、参加者、主催者の三者がみな、日本ワイン愛にあふれ、こうしたワインへの思いがイベントの規模を大きく成長させていったのだ。

 

画像:「Life with WINE」販売フード

日本ワインのイベントではお馴染みの「パーラー江古田」をはじめ、11店舗が料理を提供。ワインとの相性の良い料理が集まった

 

■さまざまなワインと出合える意義

聞き慣れた地名のワインなら、贔屓にもしやすい。飲んだ印象もイメージとリンクしやすく、「あのとき飲んだワイナリーのものだ」と、記憶にも残る。そして、今回のイベントにしても、グラス片手にあらゆる種類のワインを少しずつ飲める機会は貴重だ。自ら購入して飲み比べるのもいいが、一度に数十種の味と出合える数少ないチャンスだ。

 

いち早く、自分なりの「ワイン・リテラシー」を身につけ、舌がお気に入りの味を覚えたら、さまざまなワインにチャレンジしよう。「ワイン通」たちと、同じようにワインを語れる日もそう遠くはないだろう。

 

 

LIFE with WINE
Facebook:https://www.facebook.com/LIFEwithWINE/
HP:http://lifewithwine10.wixsite.com/10th

 

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この情報は2017年3月8日現在のものです。

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