連載
Urban Outdoor Catalog vol.34

ブームはいつまで続くのか…? 3人のスタイリストが語るアウトドアトレンドの未来

アウトドアシーンを牽引する3名のスタイリストによる夢の鼎談が実現した! モデルのスタイリングからアイテムのセレクト、ブランドディレクターと多方面で活躍するスタイリストたちは、昨今のアウトドアトレンドをどう見ているのだろうか――。

 

アウトドアブーム黎明期から現在まで、それぞれの道を切り拓いてきた岡部文彦、平健一、佐々木智之。3名によるアウトドア鼎談第1弾は「これからのアウトドアトレンド」について語っていただいた。

 

 

撮影:吉岡教雄 文:富山英三郎 取材協力:BESSスクエア

 

岡部文彦┃おかべ・ふみひこ

スタイリスト

岡部文彦┃おかべ・ふみひこ

スタイリスト。アウトドア系雑誌を中心に活躍。アウトドアメーカーの企画・商品開発をはじめアドバイジング、農園芸ワークウエア「HARVESTA!」を主宰するなどスタイリストの枠を超え、さまざまな分野で才能の幅を広げている。『GO OUT』(三栄書房)で「SOTOKEN」を連載中。

平健一┃たいら・けんいち

スタイリスト

平健一┃たいら・けんいち

スタイリスト。ひと月のうち自宅のベッドよりも寝袋で寝ることが多いというほどの生粋のキャンパー。雑誌から広告、PV、カタログ、アーティストなど幅広く活躍し、フードや空間スタイリングなども手がける。最近はTVなどの出演も多く、Abema TVの「買えるAbema社」にも出演。

佐々木智之┃ささき・ともゆき

スタイリスト

佐々木智之┃ささき・ともゆき

スタイリスト本庄克之に師事後、独立。アウトドア関連の仕事が多く、ファッション誌やカタログを中心に活動している。2018年よりビデオグラファーとしても活動開始。

『GO OUT』歴代スタイリストが語る、アウトドアブーム黎明期

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雑誌『GO OUT』(三栄書房)が創刊したのが2007年。キャンプを切り口にファッションというアクセントを入れ、アウトドアシーンでは類のない「アウトドアファッション誌」として多くの読者を獲得している。

 

そこで今回は、この3名のスタイリストにアウトドアブームから『GO OUT』創刊、そして現在までの軌跡を振り返ってもらった。

 

 

――2007年の『GO OUT』創刊前から「フェスファッション」としての「アウトドアファッション」は、すでに注目されていましたけど、あくまでも音楽フェスありきでした。

 

一方で、趣味人の専門誌だった『BE-PAL』(小学館)はキャンプビギナーから中上級者向けまで、総合キャンプ誌になっていましたよね。そんななか、『GO OUT』の創刊当初はどんな雰囲気だったのでしょうか?

 

岡部:まず、ここにいるスタイリストと『GO OUT』の関係を説明すると、僕が初代スタイリストで、平くんが2代目、佐々木くんが現役といった感じなんです。

 

あの雑誌はもともと『FUDGE』(ニューズ出版/三栄書房)の編集部にいた竹下くんが立ち上げたもので、彼も当時はアウトドアに興味を持ち始めたばかりのころ。アウトドアアクティビティではなく、ファッションやギアに焦点を当てた感じですよね。

 

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――時代の空気感としては、どんな感じでしたか?

 

岡部:個人的な話になってしまいますけど、僕が独立したのが2000年。経済的な余裕が少しできたので、「さかいやスポーツ」や「OD BOX」から試行錯誤しながらギアを買っていたんです。

 

その後、2004年ごろから中目黒「バンブーシュート」の甲斐くんを介して中目黒界隈の連中仲良くなり、山登りに行くようになって、同時に「マウンテンリサーチ」の小林節正さんとも仲良くなっていきましたね。

 

:『GO OUT』に限らず、バンブーシュートの甲斐さんはキーパーソンですよね。

 

岡部:本間良二くん(「2-tacs」ディレクター)や、相澤陽介くん(「White Mountaineering」デザイナー)と知り合ったのもそのころ。あと、雑誌『Spectator』が「MOUNTAIN HIGH LIFE」(エディトリアル・デパートメント/2006年)という特集をやったのも、個人的には大きかったですね。

 

同時期に、前述の小林節正さんから「アウトドアの時代が来るから、雑誌を立ちあげなよ」とは言われていたんです。そんなタイミングで『GO OUT』創刊の話がきて、最初に手伝うようになったのが、月刊誌になる前の2006年。

 

――ギアとしてはどんなものが流行っていましたか?

 

岡部:アウトドアファニチャーのガレージブランド「Peregrine Furniture」をやっているカメラマンの見城了くんから、ブロガーが紹介していた当時としてはマニアックだった「カーミットチェア」を教えてもらって。

 

それがきっかけで、オリジナルを小林さんが買い、僕も初めての海外通販をしてみて。甲斐くんが買い、仲間たちが海外通販するようになって、雑誌にも紹介してブームになりました。いろいろな場所で、見城くんが「カーミットチェア」のセールスマンみたいに組み立てながらおすすめしまくってましたね(笑)。

 

佐々木:今もそうですけど、キャンプシーンって、ブロガーさんの力がすごいですよね。

 

岡部:そうそう! 僕らは雑誌というメディアのなかでワーキャー調子に乗っていたけど、実はもっとおしゃれなキャンパーがいるんだって気づいて。『GO OUT』がテント取材とかをしていくのと同時進行で、ネットでも水面下でどんどん広がっていってたんだと思いますよ。

 

 

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