連載
vol. 27┃GORE-TEX®

GORE-TEX®はガシガシ洗うべし

■GORE-TEX®プロダクトはガシガシ洗って良し

 

続いて、GORE-TEX®プロダクトのケア方法について話を聞いた。メンテナンスに関しては都市伝説的な話も多く、よく聞くのは、GORE-TEX®プロダクトはデリケートなのであまり洗ってはいけない、洗うなら専用洗剤を使ったほうがいいという話だ。

 

市塚:ミリタリーウェアとしても採用されるほどの素材が、洗濯に弱いはずがないと思うんですが……。なぜか、誤解されることが多いんです。とにかく、GORE-TEX®プロダクトは使うたびに洗ってください。洗剤も一般的な衣料用のもので問題ありません。

 

ただし、漂白剤、柔軟剤、芳香剤が入っていないもの。なぜなら、漂白剤は生地を傷めてしまうから。

 

また、柔軟剤と芳香剤は洗濯後もウェアに残って作用するものだからです。ウェアに余計な成分が残ってしまうと、撥水性が失われてしまうんです。撥水性は、ハンドクリームや日焼け止めなどが少し付いただけで弱まってしまいますから。

 

画像:GORE-TEX®のメンブレン加工をした布の撥水実験

 

ここで、防水と撥水の違いについても触れておこう。「防水は、水を通さないこと」「撥水は、水を弾くこと」を意味する。撥水は加工によって生じる機能で、簡単に言えば毛先をピンと立たせる技術である。ゆえに、表面に汚れの膜ができてしまうと、毛先が寝て水を弾く能力が低下してしまうのだ。上の写真は、GORE-TEX®プロダクトのメンブレン加工をした布の撥水実験を行った。布の右側には汚れ(ハンドクリーム)を塗布しており、そこにかかった水は浸み込んでしまっている。

 

とはいえ、「GORE-TEX®メンブレンで防水されるなら、撥水など必要ないのではないか?」と考える人もいるだろう。確かに、撥水機能がなくてもインナーに着た服が濡れることはない。

 

ではなぜ、ウェアの撥水機能が必要かと言えば、ウェアが濡れて体を冷やしてしまったり、ウェアが重くなることを防ぐだけでなく、表地でできる限り水を弾き、なるべくGORE-TEX®メンブレンが呼吸しやすい状態を作ってあげるためなのである。それこそが快適さを保つ秘訣だ。

 

市塚:撥水機能を復活させるには、ウェアを洗濯して乾かした後に、80~100前後の乾燥機に20分程度、または、当て布をして低温アイロンを全体にかければOKです。撥水加工はそんなに簡単に落ちませんので、洗濯のたびに繰り返して問題ありません」

 

以下に、正しい洗濯&ケア方法を表でわかりやすくまとめてみた。

 

画像:GORE-TEX®ウェアの洗い方

 

GORE-TEX®プロダクトはとにかくこまめに洗って、乾燥後に熱をかける。ケアはそれだけでいいという事実に驚いた人も多いだろう。その一方で、「洗濯したらシームテープが剥がれた!」という苦い思い出がある人もいる。

 

「正確な因果関係は分かっていませんが、汗などの汚れが溜まるとシームテープが剥がれやすくなるんです。サービスセンターに持ち込まれるウェアでも、きれいに洗濯されているにも関わらず、シームテープが剥がれていることはほとんどありません。剥がれてしまったものの多くは、汚れが目立ちます」

 

大切にするあまりに汚れがたまり、久しぶりに洗濯したら弱っていたシームテープが剥がれた。これはなんとも皮肉な話だ。

 

「ここまでの話は、あくまでもGORE-TEX®プロダクトの生地やシームテープについてです。ウェア類には、さまざまな付属パーツがありますので、最終的にはメーカーの洗濯表示に従ってください」

 

 

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この情報は2017年11月29日現在のものです。

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