思い出が湧き出る万年筆

机の奥に万年筆を眠らせている人も多いはず。万年筆ならではの味わいを楽しんでみてはいかがだろうか?撮影:石井幸久

万年筆の詰まりクリーナー

ワープロの味気ない文章に対しての反動なのか、個々人の文字の特徴がはっきり出る万年筆への再評価もすっかり定着した感がある。昔、入学祝か何かで誰かに頂いた万年筆を久々に取り出してみた、なんていう話も最近巷でしょっちゅう耳にする。

そんな万年筆に限って、いざ使おうとするとインクがペン先から全く出てこなかったりする。これは大抵、金属のペン先の裏側にある樹脂製のペン芯の内部に、使ったままで放ったらかしにしていた昔のインクが凝固し詰まっているから。

そんな時、それらを水やぬるま湯に一晩漬けておくのが昔からの常套手段。だがプラチナ万年筆からこの度出た「万年筆専用インククリーナーセット」を用いれば、より確実に状況が改善する。使い方は簡単で、水洗い→水で薄めたこのクリーナーに一昼夜付け置き→再度水洗い→水気を取る、だけで済んでしまう。

本来は同社の万年筆向けの製品だが、コンバータ併用式の万年筆ならば他社のものでもまあ大丈夫。とは言え念の為目立たぬところにこの水溶液を事前に付けてみて、反応をチェックしておいた方が良いだろう。思い出の万年筆をこれで、是非とも復活させていただきたい。

インククリーナーセット(1260円) 問い合わせ先:プラチナ万年筆 TEL0120-875-760(外部サイト)

このページは2010年11月12日時点の情報です

飯野高広(いいの・たかひろ)」ガイド

1967年東京生まれ。大学卒業後、扱う商品も社風も大変カタい某大手素材メーカーに11年あまり勤務し、2002年に独立。出身がファッション業界でもマスコミ業界でもない、この世界では極めて異色の経歴を持つジャーナリスト。靴だけでなくスーツやコート、傘、それに鞄等メンズの服飾品全般が執筆分野。「身に付けている『人』を引き立たせ、一緒に歳を重ねて行けるモノ」を良品と考え、ユーザー目線で文にするのが特徴。今や伝説の靴雑誌『LAST』では、創刊号から最終の第13号まで一貫して関わった、数少ない執筆者の一人。また、専門学校にて服飾史講座を担当するなど、次世代への啓蒙活動にも関心が高い

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