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おせちを「祝い箸」で食べるワケとは?

年の始め。祝い箸でなくても問題ないだろう、なんて思わずに、そのしきたりの理由を思い返しながら、しっかり祝い箸で食していただきたい

お正月のおせち料理は、「祝い箸」で食べるというしきたりがあります。祝い箸というのは、両方とも削ってある「両口箸」で、どちらも使えるようになっているもの。一方を神様用、もう一方を自分用と考え、神様と人が共に食事をすることを表しています。

そもそも、「おせち」というのは節供料理の略で、家に迎えた年神様(新年を司る神様)へ供えた料理をいただいて、新年の幸福を授かるという意味があります。祝い箸で年神様と一緒に食事をすることで、数の子=ニシンの子だから二親健在で子孫繁栄、黒豆=まめ(勤勉)に働きまめ(元気)に暮らすなど、ひとつひとつの料理に込められた意味を心身に取り込むわけです。

また、おめでたい席で折れたりしないよう、祝い箸は丈夫な柳でできています。柳の木は水に浸かった神聖な木であり、春一番に芽吹くおめでたい木なので、別名「家内喜箸(やなぎばし)」と呼ばれています。なお、ご家庭で使う際は、大晦日に家長が家族の名前を箸袋に書いておき、おせちを食べる間(三が日や松の内)は同じ箸を使ってください。

このページは2015年01月 1日時点の情報です

暮らしの歳時記

三浦 康子

和文化研究家、ライフコーディネーター。わかりやすい解説と洒落た提案が支持され、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ウェブ、講演、商品企画などで活躍中。様々な文化プロジェクトに携わり、子育て世代に「行事育」を提唱している。順天堂大学非常勤講師。著書、監修書多数。

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