連載
Q. 初めまして。同僚の人生を壊してしまったかもしれないと悩んでいます。

私の会社には不倫をしている人が複数います。その噂はどこからともなく耳に入り、それを一緒に話して楽しむ同僚がいました。

これまで、噂話をするだけだったのですが、仲間が「気になる人ができた」と言ってきたのです。彼は結婚して家庭を持っております。これまで見てきた不倫は、社内で噂にこそなれど、離婚などの大事には至っていませんでした。なので、その場で私は「良いじゃん、やっちゃえよ」と返答しました。

が、その後同僚の不倫は奥さんにバレて修羅場を迎えたそうです。「もしかしたら離婚するかもしれない……」と呟いていた同僚の困りきった顔が忘れられません。また、本人の耳に入っているのかは不明ですが、社内で彼のことが噂になっています。

あのとき私が「やっちゃえ」と言ったからこんな状況になったのでしょうか? 今からでも彼のために何かできることはないのでしょうか? 私のせいで彼の人生が壊れたのかと思うと、心が苦しいです。武田先生、私はどうするべきでしょうか?

(迷える中年羊/40歳/会社員)

不倫した同僚のためにあなたができる3つのこと

A.武田先生アンサー

 

「恋愛運を占って欲しいと言って訪ねてくる女性の診断は、大方外れる」とある占い師が言っていました。なぜなら、彼女たちは助言しても占い師の言うことを聞かないから。

 

つまり、あなたが同僚の方の背中を押したことには間違いありませんが、仮にあなたが彼を止めていたとしても、結果は同じ。彼は道ならぬ恋にハマり、抜け出せなかっただけではないでしょうか。

 

もう人生の半分くらいを過ぎた大人です。自分のことは自分で決めるし、行動に責任が伴うことは重々承知のはず。いろんな分岐はあったでしょうが、同僚の方は引き返すことなく自分の意思で許されざる道を進み、この事態を招いたのです。

 

たとえ、あなたの一言が引き金になって彼が不倫に突っ走ったのだとしても、彼はあなたのために不倫したわけではありません。だから、やっぱりあなたのせいではないのです。

 

が、しかし、あなたが「今まで社内不倫でバレて大事に至った人はいない。不倫なんて横行しているし、バレない限り楽しいことばかり」という気持ちから、「良いじゃん、やっちゃえよ」とそそのかしたのだとしたら、そりゃ胸が痛いですよね。だってあなたも同じ穴の狢だったわけですから。

 

たまたま今回下手打ったのが自分ではなかっただけで、明日は我が身。修羅場に動揺する彼の姿が、もしかすると自分だったかもしれないわけです。「俺はなんてことしちゃったんだ……」と後悔している。違いますか?

 

あなたが彼のためにせめてもの贖罪として、自分のための免罪符として何かしたいということであれば、できることは3つしかないのではないでしょうか。

 

1.社内で囁かれている彼の噂の火消し番長になること。

 

ほかの同僚が彼の不倫の噂をしていても、絶対に乗っかってはいけません。たまに、情報通やご意見番を気取り、べらべらと話を大きくして吹聴する人がいますが、彼を売るようなことはしてはダメです。

 

なかにはあなたと彼が仲の良いことを察して、何か聞き出そうとしてくる芸能レポーターのような輩がいるかもしれませんが、蹴散らしましょう。何を聞かれても、「まじで!?」「ないでしょー」「知らないなぁ」とすっとぼけて、噂の防波堤になるのです。人の噂も七十五日。知らぬ存ぜぬでかわしている間に、話題も沈静化していくことでしょう。

 

2.彼への態度を変えない。

 

不倫ってリスクが高いですね。バレれば家庭の幸せも社会的信用も失ってしまう。自己嫌悪はもちろん、あれこれ噂する社内のみんなが敵に見えて、彼は人間不信に陥っているかもしれません。

 

こんなときだからこそ、彼に対する態度は今まで通りでいてあげてください。弱った彼に今さら、「だから不倫はダメなんだよ」と正論で責めても仕方ないし、「離婚して、彼女と新しい人生をスタートさせるのもありだよ!」などと無責任に煽るのもNGだし、興味本意で修羅場や彼女との情事を根掘り葉掘り聞き出すのも下世話。

 

今まで通り、気心の知れた同僚として誘われれば飲み、話を聞き、率直に思ったことを伝える。その席で彼が話したことは口外しない。ストレスフルな状況にいる彼にとって、本音が話せる避難所になることが今のあなたにできる最大のことなのではないでしょうか。

 

3.自分は決して不倫しない。

 

自分だったかもしれない彼が身をていして教えてくれた一番の訓戒、この期におよんで破ったら、「ゲスの極み。」ですよ。

武田 尚子

恋愛 ガイド

武田 尚子

1980年代生まれ。大学在学時代、コラム執筆。卒業後、某企業の総合職として勤務。都会で働く強くなりすぎた女子、早々にリタイヤした勝ち組女子、男子の本音など、東京のリアルな恋愛模様への知見を活かすべくコラムニストとしてデビュー。

この情報は2016年01月04日現在のものです。

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