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Q. 初めて投稿させていただきます。藤田さんのプロフィール欄を見て会社経営をされているとあったので、その立場からご意見をお聞きしたいと思います。

この春に昇進し、部下30数名のグループの責任者になりました(世間一般で言う部長職です)。これまでも数名の部下を引き連れていたのですが、ここまで大所帯になったのは初めてです。

単刀直入にお伺いします。部下たちのモチベーションを上げるために、藤田さんが実践していること、心がけていることはなんでしょうか?

私はあくまでいち管理職なので当然藤田さんとは責任の重みも異なると思います。ですが、なにぶん女性が5割を占める部署を任せられているので、女性目線でどういったことを実践しているのか、ぜひアドバイスいただければと思います。

(ホヤホヤ部長さん/会社員39歳)

アメとムチだけで部下のやる気は上がらない

A. 藤田先生がアンサー

 

ご昇進、おめでとうございます。30数名もの部下を束ねるなんて、すごいですね。

 

部下のモチベーション。できることなら上げたいですよね。私も企業で管理職になったとき、猛烈に勉強して努力したことがありました。幸い多くの国で研究されているテーマですので文献を読み漁り、リーダー研修に参加し、先輩に相談し、これだと思ったものはどんどん実践しました。

 

その甲斐あってか数値目標は達成できましたし、表面的にはモチベーションを上げることができました。しかし、「褒め」「叱り」「報酬」「励まし」といった外的動機づけでは、長期間モチベーションを保つのは難しいです。特に「働かない」という選択肢もある女性の場合、この傾向は顕著。結局は本人次第であり、導くといっても限界があることを痛感しました。

 

今となっては、部下のモチベーションを上げられると考えていたのは驕りだったなと恥ずかしくなるほどです。

 

そうは言っても、上司が何もしなくていいというわけではありません。調査機関の統計を見ると、仕事への熱意をなくしてしまうリスクがもっとも高いのは「上司が自分に関心を持っていない」と感じている人たちだそう。上司が部下に「まったく関心を持たない」場合、職場に不満を持つ部下はなんと約40%(!)にものぼります。「あまり関心をもたない」上司の場合、不満を持つ部下はその半分(約20%)に減り、上司が部下の強みを見つけるタイプの場合、一桁にまで下がると言われています。

 

そんな話を聞くと、「よし、部下の強みに関心を向けられるようたくさんコミュニケーションをとるぞ!」と朝の面談、一緒にランチ、飲み会などを思いつくかもしれませんが、実践するのはちょっと待って。

 

行動経済学者の調査によると、さまざまな時間のなかで人間が一番楽しくないと感じる時間は「上司と一緒にいる時間」と言われています。独りよがりのコミュニケーションは、部下のストレスになるだけかもしれません。

 

そんなわけで、今、私が努力目標にしていることは以下の5つです。

1. 評価基準を明確にすること

2. 日頃から社員を観察して強みを見つけ、それを業務で活かせるよう工夫すること

3. 衡平性(納得感)を大切にすること

4. 不満は早めに知りたいので、話しかけやすい雰囲気を作っておくこと

5. 思っているより部下は有能で、思っているより自分は有能ではないことを忘れないこと

 

それでも辞めていってしまう社員はいるので、残った人への感謝を忘れないようにしています。感謝の「謝」という字は、言葉、身体、そして「寸」で構成されていますよね。だからというわけでもないのですが、感謝を言葉にするほか、誕生日にはお祝いランチをご馳走する、ちょっとしたプレゼントを渡す、業績がいいときには期末手当(寸志)を出すなど、分かりやすく伝えるようにしています。

 

経営者といってもたかだか10年、社員数は相談者様の部下の数にもおよばない小さな会社。そんな私がアドバイスするのは恐縮ですが、何かの参考になれば。

 

 

 

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藤田 尚弓

話し方・伝え方 ガイド

藤田 尚弓

交渉・コミュニケーションの講師として、一部上場企業や大学などで登壇。ライフワークとして歴史上の悪女の研究を行なっており、テレビ出演やコラム連載など多彩なキャリアを持つ。株式会社アップウェブ代表取締役、早稲田大学オープンカレッジ講師、悪女学研究所所長、日本社会心理学会会員。「悪女の仕事術」「NOと言えないあなたの気くばり交渉術」「悪女の恋愛メソッド」「銀座で学んだ稼ぐ人のシンプルな習慣」著者。

この情報は2016年6月19日現在のものです。

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