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7月13日更新
特集 週末は、溪にて魚と戯れる 紳士の遊び、Fly Fishing
Fly Fishingは、知性を駆使した自然とのゲームだ。いま、魚が何を欲しているかを考えフライを選び、自然との一体感を愉しみながらキャスティングする。そして、せせらぎや風、野鳥のさえずりなど、心地よい静寂のなかで糸が張りつめた瞬間、胸が高鳴る。その感動は、都会では得られない歓びを男たちにもたらす。人と魚との高尚な知恵くらべ、それがFly Fishingの醍醐味なのだ。
文:いとうゆうじ 写真:金田邦男 取材協力:BMW、TIEMCO
■INDEX
Part 01. 都会を離れ、魚たちが待つ溪へ Part 02. Fly Fishingの奥深い魅力を知る
Part 01. 都会を離れ、魚たちが待つ溪へ
少年のような気持ちに戻る朝

日常をハードワークに追われていると、人は自然にふれたくなる。誰にもそのようなときがあるだろう。しかし、ただ何の目的もなく都会の喧騒を離れるのでは、わざわざ出かける動機として物足りないようにも思える。どうせなら、自然を眺めるだけでなく、より一体感を味わえる“何か”をしたい。その“何か”にふさわしいのがフライフィッシングではないだろうか。

腕の延長となるロッド、ライン、そしてフライという、ごくシンプルな道具類を使って、清らかな水とそこに暮らす魚と戯れる。その感覚は“自然を使って遊ぶ”のではなく、“自然に遊ばせてもらっている”という表現が的確だ。せせらぎや木々のざわめき、ヒットした魚の表情…。それらの自然がとても居心地がよく、こころをリフレッシュさせてくれる。

渓流に出かける前夜、どうも寝られないという人も多い。まるで遠足前夜のこどものように。それでもなんとか目を閉じると、出かける予定の溪の風景が頭に浮かんでくる。窓の外はまだ蒼く、夜から朝へと移り行く時間。道具はすでに昨夜のうちからクルマに積んである。予定よりも少し早いが、出発することにする。渓流には魚が待っている。

紳士の趣味であるフライフィッシングには、 BMW X3のようなオープンマインドなクルマで出かけたい
まだ見ぬ魚の姿を求めて

高速道路を駆けぬけて、とっておきの渓流へ。いつ訪れても繊細に表情を変化させる自然の景色は飽きることがない。早速、ロッドとリールをセットアップして、ラインをチェックする。フライは今日の天候や季節、川の状況などを見てからマッチしたものを選ぶ。どのフライをどこにキャストすればヒットするのかは魚しか知らない。自然と対話しながら、ベストマッチを探すのがフライフィッシングの愉しみのひとつでもある。

まずは、自分でタイイングしたフライで探りを入れる。ラインの重さを利用して、ロッドに載せるような感覚で空中にループを描く。狙ったポイントへ、思い通りにプレゼンテーションできたときは釣れなくとも気持ちがいいものだ。自然な流れに合わせて、フライを見守っているとその上流でライズする魚が見えた。魚たちの朝食の時間が近づいている合図である。

そのとき、水面が一瞬盛り上がったかと思うとフライが引き込まれた。ロッドを立てて、ラインの適度なテンションを保ちつつ、フッキングさせる。この緊張感がたまらない。少しずつラインをたぐり寄せてネットに魚を入れる。きらきらと朝陽を浴びた魚体はとても美しい。しばし愛でたのちに、リリースする。
次はどのように溪を攻めようか。身体を通して感じる自然とのゲームは、男の探求心を刺激する。

“なぜ”を考えることが愉しい

一発目のヒットから、そのあとしばらく音沙汰がない。フライを変えても、ポイントをあらためても効果はない。自作のフライのつくりが悪かったのか、それともキャスティングに問題があるのか。いくら人が考えたところで、その答えは魚しか知らない。まるで恋愛のような“なぜ”に頭を悩ませ、すこしずつ解明していく工程もフライフィッシングの魅力。

しばらく休むことにして、自宅で淹れてきたコーヒーを川辺で飲む。いくら考えても相手の気持ちがわからないところなどは、まったく恋愛と同じである。とりあえず、こちらがアクションを起こさなければ状況は変わらない。このように川を休めるというのも有効な手段のひとつだ。その間、ただひたすらぼんやりとしてもいいし、原因究明に頭を駆使してもいい。フライフィッシングは、このように“考えることが愉しい”数少ないスポーツといえるだろう。

自然に抱かれた贅沢な環境と、ゆるやかに流れる時間。機能美に満ちた道具と奥深いテクニック。フライフィッシングにまつわる魅力のループは永遠に続いてゆく。

■INDEX
Part 01. 都会を離れ、魚たちが待つ溪へ Part 02. Fly Fishingの奥深い魅力を知る
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次のページでは、フライフィッシングの歴史とテクニックを紹介
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この情報は2005年7月13日現在のものです
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